2025年10月1日から、機能性表示食品でも一般的な食品と同じように、「糖質ゼロ」「ノンカフェイン」といった強調表示が可能になりました。これによって、販売会社では商品が持つ機能性だけでなく、詳細な商品特性を伝えられる環境が整いました。また、商品パッケージに「砂糖不使用」「食塩無添加」といった表示が記載されれば、砂糖や食塩の摂り過ぎが気になる方にとっては、商品を選択する上で重要な情報となります。表示ルールを改正した背景と改正内容について解説します。
強調表示を禁止してきた理由

機能性表示食品の表示ルールは、食品表示法に基づく食品表示基準(内閣府令)で定められています。従来の食品表示基準は機能性表示食品について、「補給ができる旨」「適切な摂取ができる旨」を除き、原則として強調表示を禁止してきました。
もともと表示が可能だった強調表示は、「低カロリー」「カロリー〇%オフ」「無糖」「糖類ゼロ」「ノンシュガー」「シュガーレス」「無塩」「食塩ゼロ」「減塩」「ビタミンC2倍」などに限定されてきました。これらについては、一般的な食品と同様の扱いでした。
一方、それ以外の強調表示はすべて禁止してきました。具体的には「砂糖不使用」「食塩無添加」、「糖質オフ」「糖質ゼロ」、「ノンカフェイン」などがあります。
禁止してきた背景として、強調表示した成分と、事業者が届け出た機能性関与成分を混同した方が誤認するという懸念があります。さらに、2015年4月に機能性表示食品制度が導入された当時、制度の運用面で手探りの状況にあったことから、行政側も慎重な姿勢を取ってきたことも挙げられます。
このように、商品が持つ機能性が機能性関与成分によるものなのか、ほかの成分によるものなのかがわかりにくくなるため、一般食品とは異なる表示ルールを設けてきたわけです。
紅麹問題で状況に変化
では、表示ルールを見直した理由は何でしょうか。2024年2月に発覚した紅麹問題を受けて、機能性表示食品制度が大幅に改正されました。
制度改正の一環として、商品パッケージの主要面に<機能性表示食品>の明記や、機能性文言の中に<機能性関与成分の名称>を明記するというルールを設けました。これに伴って、機能性表示食品かどうかを誤認する恐れが低減すると考えられています。
このように消費者庁では、商品が機能性表示食品であることや、商品が持つ機能性が機能性関与成分によるものであることが明確になり、誤認する恐れが解消されたと説明しています。
「砂糖不使用」「食塩不使用」の表示も可能に
今回の表示ルールの改正で、どのような強調表示が可能になったのかを見ていきましょう。
1点目として、これまでビタミン・ミネラルや糖類などで禁止されてきた「糖類無添加」「砂糖不使用」「食塩無添加」「食塩不使用」といった表示が可能となりました。
2点目として、糖質や炭水化物などで禁止されてきた「糖質オフ」「糖質ゼロ」「低糖質」「糖質カット」の表示も可能となりました。
3点目として、機能性関与成分以外の成分について、「ノンカフェイン」といった表示も認められました。これらの強調表示は、一般の食品と同様の扱いとなりました。
引き続き禁止する強調表示も
一方、従来と同様、引き続き禁止する強調表示もあります。機能性関与成分以外の成分について、「難消化性デキストリンを強化」「GABAたっぷり」などと表示することは、従来どおり禁止されます。
これは、強調表示した成分が機能性関与成分であると誤認される恐れがあるからです。例えば、DHAが機能性関与成分であるのにもかかわらず、「GABAたっぷり」と表示した場合、強調表示したGABAが機能性関与成分であると誤認される可能性があります。
パッケージを改定した届出が対象に
前述したとおり、今回の表示ルールの見直しは、機能性表示食品制度の改正によって、パッケージの表示方法が変更されたことが背景にあります。
このため、強調表示が可能となるのは、新たな表示方法に従ったパッケージに切り替えた商品が対象です。一方、パッケージが従来のままの商品は対象外となります。
制度改正に伴って、すべての機能性表示食品の届出者は、2026年8月31日までにパッケージを改定しなければなりません。今回可能となった強調表示についても、事業者の任意によって、パッケージ改定のタイミングに合わせて実施されるとみられています。
機能性と強調表示を参考に商品選択
今後、「糖質ゼロ」「食塩不使用」「ノンカフェイン」といった強調表示を記載した機能性表示食品が増加すると予想されています。商品を選択する際には、強調表示された成分と機能性関与成分を混同しないように注意することが大切です。
機能性表示食品を利用する場合には、その商品が持つ機能性に加え、強調表示の内容も参考にして、あなたのニーズに合う商品を選ぶようにしてくださいね。






