糖質は悪じゃない?糖質の上手な選び方

「糖質は健康の敵」と悪者扱いしていませんか?私たちが日々活動するためのエネルギー源として、糖質の摂取は不可欠。と言って摂り過ぎると、太ったり、病気の原因になったりします。また、糖質にはさまざまな種類があり、健康の維持・増進に役立つものもあります。糖質について理解し、上手に摂取することが大切です。

糖質とは?

糖質は、炭水化物から食物繊維を除いたもの。「炭水化物-食物繊維=糖質」の関係を押さえておきましょう。糖質は、私たちが動いたり考えたりするためのエネルギー源となり、もっとも重要な栄養素の一つです。

糖質は次の3つに大別できます。

(1)単糖類

糖質と聞いてすぐに思い浮かぶのは、穀類などに含まれる「ブドウ糖」かもしれませんね。果物などに含まれる「果糖」、乳製品などに含まれる「ガラクトース」も含め、これらは単糖類と呼ばれます。糖質の最小単位です。

(2)二糖類

砂糖などに含まれる「ショ糖」、牛乳などに含まれる「乳糖」、麦芽などに含まれる「麦芽糖」は、単糖類が2つ結合したもので、二糖類と呼ばれます。

(3)多糖類

イモやトウモロコシなどに含まれる「デンプン」、「デンプン」を分解した「デキストリン」は多数の単糖類が結合したもので、多糖類と呼ばれます。これらのほか、糖質には「少糖類(オリゴ糖)」や人工的に製造される「糖アルコール」などがあります。

健康に役立つ糖質もいろいろ

糖質の摂取量が不足すると、さまざまな体調不良の症状が出ます。反対に、糖質の取りすぎは体重の増加を招き、健康を害することになります。ほどほどに摂取する必要があるわけですね。一方、糖質のなかには健康の維持・増進に役立つものもあります。「糖アルコール」や「オリゴ糖」です。

糖アルコールって何?

糖アルコールが健康に良いと聞いても、どのようなものかイメージしにくいと思います。チューインガムに配合されている「キシリトール」も糖アルコールの1種。それならピンときますよね。糖アルコールは、糖質に水素を添加してつくり出す甘味料。代表的なものは「ソルビトール」「エリスリトール」「キシリトール」。このほかにも、「マンニトール」「マルチトール」「パラチノース」「ラクチトール」「還元水飴」などがあります。

「エリスリトール」や「ソルビトール」はブドウ糖を原料に用いてつくられます。「キシリトール」はトウモロコシ、「マンニトール」は果糖、「マルチトール」は麦芽糖水飴、「ラクチトール」は乳糖をそれぞれ原料に用いて製造されます。糖アルコールの特色に低カロリーがあります。甘く感じるのに低カロリーなのは、体内への吸収性が悪いから。私たちの体内の消化酵素によって分解されにくく、腸管からの吸収率が低いという特性があります。「キシリトール」「エリスリトール」「マルチトール」などは、特定保健用食品(トクホ)の成分としても使用されています。

注意すべき点は、糖アルコールを過剰に摂取するとお腹が緩くなったり、下痢したりすることです。

オリゴ糖って何?

オリゴ糖は単糖類が2~10個結合したもの。構成する単糖類の数が少ないことから「少糖(オリゴはギリシャ語で『少ない』という意味)」とも呼ばれます。オリゴ糖は野菜・大豆・乳製品などに含まれ、食事から摂取できます。工業的には、植物に含まれる成分を抽出したり、酵素の働きによって分解したりしてつくられます。

オリゴ糖には、消化されてエネルギー源として利用されるもの(消化性オリゴ糖)と、消化されにくく大腸内で働くもの(難消化性オリゴ糖)があります。とくに健康への効果が期待され、トクホなどにも利用されているのが、難消化性オリゴ糖。これには「フラクトオリゴ糖」「ガラクトオリゴ糖」「大豆オリゴ糖」「ラフィノース」「乳果オリゴ糖」「キシロオリゴ糖」などがあります。難消化性オリゴ糖もカロリーが低く、1g当たり2kcal以下です。

主要な難消化性オリゴ糖を簡単に紹介します。

・フラクトオリゴ糖

ゴボウ・タマネギ・ニンニクなどに含まれます。工業的には砂糖に酵素を作用させてつくられます。身近な商品に食卓用シロップがあります。

・ガラクトオリゴ糖

牛乳・乳製品に含まれます。工業的には乳糖から製造。食卓用シロップや清涼飲料水などが主な用途先です。

・大豆オリゴ糖

大豆・豆乳などに含まれます。工業的には大豆から抽出・分離してつくられ、卓上用シロップなどの商品が登場しています。

・ラフィノース

ブロッコリーやキャベツなどに含まれます。工業的には甜菜(ビート)からつくられ、菓子・飲料・パンなど幅広い食品に使用されています。

賢く糖質を摂る方法

糖質は、私たちが日常生活を送るためのエネルギー源となる栄養素。糖質を多く含むご飯やパンといった主食を毎日摂ることが重要です。どのくらいの量を摂ればよいのかとお悩みの方は、農林水産省と厚生労働省が作成した「食事バランスガイド」を参考にするとよいでしょう。それによると、主食としてご飯を食べる場合は、1日分として「中盛りで4杯程度」が適量となります。

エネルギー源としてではなく、健康の維持・増進を考えた場合は、多数の製品が販売されている難消化性オリゴ糖がおススメ。その効果や安全性については、トクホや機能性表示食品でも報告されています。また、低カロリーなので、コーヒーや紅茶に使う砂糖の代わりにも最適です。糖質についての知識を深め、健康に役立ててくださいね。

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フリーライター。食品、サプリメント、医薬品、医療、通販などの分野を中心に取材・執筆活動。玉石混交の情報が氾濫する中で、正しい情報の発信を目指します。千葉ロッテマリーンズを応援。仕事で疲れた時は、MISIAさんの歌が一番の癒し。