中国茶やハーブティーなどさまざまな種類の健康茶が登場。含有成分もさまざまで、あなたに合う商品を選ぶためには健康茶についてもっと知ることが大切です。そこで、世界的に知られている健康茶や日本で人気の健康茶について解説します。
世界的に知られている健康茶ベスト5
健康茶と一口に言っても、風味も成分もまったく異なります。カフェインの有無の違いもあります。あなたに合う健康茶を選ぶための第一歩として、まずは世界的に知られている代表的な健康茶について押さえておきましょう。
(1)ルイボスティー ~フラボノイドリッチな南アフリカのお茶
マメ科の落葉低木であるルイボスは、南アフリカの高地に自生。南アフリカでは古くから発酵茶として利用されてきました。カフェインを含まず、飲み心地の良さが特長。ポリフェノールの1種であるフラボノイドを多く含み、ナトリウムをはじめとするカリウム・カルシウム・マグネシウム・亜鉛といったミネラルも豊富です。
(2)ウーロン茶 ~ウーロン茶ポリフェノールが自慢の中国茶
もっとも有名な産地は中国福建省。ウーロン茶は「半発酵茶」で、発酵させない緑茶と完全に発酵させる紅茶の中間に位置します。絶妙な加減の発酵工程によって、独特の香りが引き出されます。主成分はウーロン茶ポリフェノール。これは発酵工程でできるウーロン茶特有の成分です。
(3)マテ茶 ~南米原産の「飲むサラダ」
マテは南米原産のモチノキ科の植物。マテ茶はブラジルやアルゼンチンをはじめ、南米各地で飲まれています。カルシウム・マグネシウム・亜鉛・鉄といったミネラルが豊富で、「飲むサラダ」とも言われます。カフェインを含みますが、コーヒーや紅茶と比べると少なめです。
(4)緑茶 ~“日本発”カテキンとテアニンがリッチ
緑茶は日本が世界に誇る健康茶。主成分に「カテキン」「テアニン」があります。「カテキン」はお茶の渋味成分、「テアニン」はうま味成分で、どちらも健康への効果が確認されています。ビタミンC・B2、クロロフィルなども含みます。カフェインの含有量も多めです。
(5)ハトムギ茶 ~アジアを中心に根強い人気
ハトムギは南アジア原産のイネ科の植物。食物繊維を多く含み、カルシウムや鉄、ビタミンB1・B2も豊富です。ハトムギの実を焙煎したのがハトムギ茶。香ばしい香りが特長で、カフェインは含んでいません。
「特化した働き」で人気の健康茶ベスト3
健康茶には多くの種類がありますが、そのなかでも個性的な健康への効果を持つ健康茶ベスト3を挙げてみました。
(1)甜茶(てんちゃ) ~甜茶ポリフェノールが働きかける
甜茶は中国原産の「甘いお茶」の総称。特に中国南部で健康に役立つとして飲まれてきました。主成分は「甜茶ポリフェノール」(タンニンの1種)。カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄などのミネラルも多く含みます。
(2)べにふうき茶 ~日本国内で健康効果を証明
「メチル化カテキン」というポリフェノールの1種が主成分で、渋味が強いお茶です。「メチル化カテキン」の健康への効果は、農林水産省傘下の研究所で確認済み。メチル化カテキンを効率的に摂取するためには、熱湯で抽出することがポイントとなります。
(3)チャガティー ~ロシアが世界に誇る健康茶
チャガはロシア原産のキノコ。白樺の幹に生える希少価値のあるキノコとして知られています。チャガティーはクセのない風味が特長。主成分はβグルカン、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)。リグニンやステロール類なども含みます。健康価値の高いお茶として、ロシアでは古くから飲まれてきました。
「美容に貢献」女性に追加してほしい健康茶ベスト3
健康面に加えて、美容面でも貢献してくれる健康茶ベスト3を紹介します。
(1)杜仲茶 ~ゲニポシド酸が働きかける
杜仲は落葉高木の植物で、原産地は中国。杜仲茶は杜仲の葉を原料に使用し、日本で開発されたと言われています。「ゲニポシド酸」「アスペルロシド」といった成分を多く含みます。カフェインは含んでいません。
(2)桑茶(桑の葉茶) ~特有の成分が健康をサポート
桑の葉を使用したお茶。桑特有の成分のほか、食物繊維が豊富です。ビタミンB1・E、カルシウム、鉄なども含みます。カフェインは含んでいません。原材料の桑は国内で生産されますので、健康茶も「国産がいい」という方にぴったりかもしれません。
(3)ローズヒップティー ~ビタミンCなどが豊富
ローズヒップはヨーロッパや北アフリカ、中近東を原産地とするバラ科の果実。ビタミンCをはじめ、ビタミンA・Eなどが豊富です。食物繊維・鉄分・カルシウムなども含みます。ヨーロッパではお茶のほか、ジャムやスープにも利用されています。
今回紹介した健康茶以外にも、「カモミールティー」「どくだみ茶」「ゴボウ茶」「そば茶」「黒豆茶」「プーアール茶」「よもぎ茶」「コーン茶」「たんぽぽ茶」などが健康茶として販売されています。
トクホや機能性表示食品への利用
特定保健用食品(トクホ)でもっともポピュラーなお茶関連の成分は、緑茶に含まれる「茶カテキン」。このほか、「杜仲葉配糖体(ゲニポシド酸)」「ウーロン茶重合ポリフェノール」などがあります。これらは飲料タイプの商品に使用されています。一方、「緑茶フッ素」はトクホのガムに用いられています。
機能性表示食品でも「茶カテキン」は多数の商品に使用され、緑茶の「テアニン」も人気があります。「プーアール茶由来没食子酸」「ローズヒップ由来ティリロサイド」などを配合した商品も見られます。
注意が必要な健康茶も
健康茶とうたっていても、注意が必要なものもあります。健康被害が問題となった健康茶として、「キャンドルブッシュ」「ビワの種子」などを用いたものがあります。
- キャンドルブッシュ
キャンドルブッシュの健康茶については、(独)国民生活センターが2014年1月に注意喚起を行っています。キャンドルブッシュはマメ科の植物で、「ハナセンナ」「ゴールデンキャンドル」とも呼ばれます。商品のなかには、「センノシド」という成分が大量に含まれているものもあり、下痢や腹痛といった健康被害が報告されています。キャンドルブッシュの同属植物である「センナ」にも、「センノシド」が含まれています。センナの健康茶も、多く飲むと健康被害の原因になります。
- ビワの種子
ビワの種子の健康茶についても、(独)国民生活センターが2018年6月に注意喚起を行いました。ビワの種子には「アミグダリン」というシアン化合物が含まれています。アミグダリンは体内で非常に強い毒性を持つ青酸を発生させ、頭痛やめまいなどを引き起こします。原材料の種子の状況や加工方法、摂取量によって健康被害の原因になることがあります。
健康茶の選び方
健康茶を上手に選ぶための1つ目のポイントは、過去に健康被害が報告されたものを避けること。毎日飲むものなので、まずは安全性の高い製品を選ぶことが重要です。2つ目のポイントは、お茶の種類によって含有成分が大きく異なるので、あなたが摂り入れたい成分を豊富に含む製品を選ぶことです。
含有成分にこだわらないという方にとっては、今回紹介した世界的に知られている健康茶がおススメ。安全性が高くて、いろいろな食事やおやつに合うからです。ぜひ、自分自身に合う健康茶を見つけて、あなたのヘルシー生活にお役立てください。
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