体の内側と外側の両方から美容にアプローチする「内外美容」。内外美容という言葉は定着してきたものの、実際には外側からのアプローチである化粧品に頼りがち。しかし、化粧品とともに、内側からのアプローチであるインナーケアを重視した人が“勝者”になるのです。
内外美容とは?
内外美容は、外側からのアプローチである化粧品と、内側からのアプローチであるインナーケアの組み合わせです。インナーケアには栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠時間、適度な運動などがあります。実際の年齢よりも若く見られる女性にその秘訣を聞くと、「気持ちが若いから」という答えが返ってくることが多いですね。これは日頃から、活発に行動したり、しっかりと食事を取ったり、趣味や運動でストレスを発散させたりと、前向きな姿勢で毎日を過ごしていることを意味します。つまり、しっかりとインナーケアに取り組んでいることが若さの秘訣であると考えられます。
美容の敵は?
「美容の敵はなんですか?」と女性に聞くと、ほぼすべての人が「加齢」を真っ先に挙げるでしょう。次にストレスや睡眠不足、栄養バランスの崩れ、運動不足など。このほか紫外線、飲酒や喫煙を挙げる方もいます。内外美容の取り組みは、これらの敵に立ち向かうことなのです。
化粧品によるアプローチ
内外美容の核となるのは化粧品と食品。美容と言うと、まず化粧品が頭に浮かびますね。その基本はスキンケアです。スキンケア化粧品には化粧水や乳液、クリームのほか、近年では美容液が注目されています。効果的なスキンケアを行うためには、化粧品を塗るタイミングが大切。洗顔後に化粧水をつけ、その後に美容液、乳液(またはクリーム)の順に塗っていきます。製品によってはこの順番と異なる場合もありますが、洗顔後の肌は化粧水が角質層のすみずみに行きわたり、そうした状態で美容液を塗ると効果的に浸透します。乳液は最後。油性の乳液は、化粧水と美容液によって得られた潤いを逃さない役目があるためです。
食品によるアプローチ
インナーケアの要となる食品によるアプローチでは、栄養バランスのとれた食事を前提に、野菜・果物を多めに取るようにします。野菜や果物には、美容に役立つビタミン類とミネラル類が豊富に含まれているからです。これにプラスして、イモ類・海藻類・豆類も積極的に取り入れましょう。これらは食物繊維が豊富で、体調を整え、体の内側から美容をサポートします。日頃の食事で十分に補えない美容成分については、サプリメントや健康食品で補完します。主なものにコラーゲン、プラセンタ、セラミド、ヒアルロン酸、ビタミンCなどがあります。セラミドやヒアルロン酸、ビタミンCは化粧品原料としても使用されています。
日常生活で行うインナーケア
インナーケアを効果的に行うためには、「美容の敵」であるストレス、睡眠不足、運動不足の解消もポイントとなります。とくに、ストレスは溜めこまないように注意しましょう。仕事や家事、人間関係などによってストレスが溜まることは避けられませんよね。しかし、放置するのではなく、日々軽減する努力が必要です。その方法として、お勧めは入浴。夏場などはシャワーで済ます方も多いと思いますが、ストレスを軽減するためにはシャワーではだめ。毎日、しっかりと入浴することが重要です。
ストレスを軽減する入浴方法を紹介します。まず38~40℃のぬるめのお湯を張ります。それ以上の高い温度になると、逆にストレスを感じてしまいますので温度管理は大切です。お湯につかる場合は全身浴(肩まで浸かる)がお勧め。お湯の浮力によって体が軽くなり、昼間にこき使った筋肉・関節にひと時の休憩を与えることができるからです。入浴時間は15~30分を目安にしてください。
次に、適度な運動は体形を維持するために大切です。といっても、「日中は忙しくて運動なんて」という方も多いと思われます。そこで、自宅で無理なく続けられるストレッチと、2~3日に1回行う腹筋やスクワット運動などの筋力トレーニングがお勧め。時間に余裕があれば、これにプラスして、ウォーキングやジョギングといった有酸素運動を組み合わせてみましょう。
インナーケアでは、睡眠時間を十分に取ることも大切。良質な睡眠を得るためには、生活のリズムを整えることが基本となります。そして、就寝前に好きな音楽を聞いたり、本・雑誌を読んだりしてリラックスすることがポイント。また寝る1時間ほど前に入浴すると、良質な睡眠を得るのに効果的です。
内外美容は自宅でできる
このように、インナーケアは自宅でもできます。基本は、規則正しい生活と栄養バランスのとれた食事。喫煙や深酒はNGですよ。サプリメントや健康食品は、これらの取り組みを補完するものとして上手に利用しましょう。若さを保つ秘訣は、流行りの化粧品に飛びつくよりも、毎日を規則正しく、アクティブに過ごすこと。人生100歳時代を迎えるなか、内外美容の取り組みは40歳から始めても、50歳から始めても決して遅くありません。まずは、できることからチャレンジしてみましょう。