インターネット通販の普及に伴って、「物流の2024年問題」が喫緊の課題に浮上。現在のように、ネット通販で希望日に商品が届かなくなる可能性が出てきました。そこで、解決のカギを握るのが「置き配」などの推進。ネット通販の注文時に「置き配」や「コンビニ受け取り」を選択することで、あなたも物流問題に貢献できます。
「物流の2024年問題」とは?
「物流の2024年問題」をご存じでしょうか?これは、現状のままだと2024年度には輸送力が不足し、これまでのようにネット通販などで商品を注文しても、円滑に運んでもらえなくなるという問題です。
この背景には、2024年4月からトラックドライバーに働き方改革法が適用されることがあります。時間外労働の上限が年間960時間となり、多くのトラックドライバーの労働時間が短縮されます。
その結果、何も対策を立てずにいると、輸送力が2024年度に14%、2030年度には34%不足すると推計されています。そうなると、現状のように商品を運べなくなってしまいます。
再配達率を12%から6%へ削減
問題解決に向けて、政府の「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」は2023年6月2日、「物流革新に向けた政策パッケージ」を取りまとめ、具体策を示しました。
その1つが、再配達の削減。購入者が不在のケースでは、トラックドライバーは荷物を持ち帰り、後ほど配達するという再配達を強いられます。近年、この再配達の割合は高止まりの傾向にあり、12%に上ります。特に増加中のタワーマンションなどでは、1度運ぶのに30分以上かかることもあります。
そうした状況を改善するため、「政策パッケージ」では、マンション内への宅配ボックス設置、コンビニやガソリンスタンドでの受け取りの推進などを掲げています。これらによって、早急に再配達率を現在の12%から6%へ削減することを目標に置いています。
「置き配」選択の購入者にポイント付与
さらに、政府は2023年10月6日、「物流革新緊急パッケージ」を公表し、対策の1つとして、商品の注文時に「置き配」などを選択した購入者に対し、ポイントを付与する施策を盛り込みました。
ネット通販などの注文時に、受け取り方法として置き配をはじめ、コンビニでの受け取りや、ゆとりのある配送日時の指定を選ぶと、ポイントが還元される仕組みを構築するという内容です。国土交通省では実証事業を実施し、全国への普及を目指しています。
民間ベースで先行した動き
政府の対策に先駆けて、民間ベースで「置き配」の普及に向けた取り組みが進められています。
ECモール「ZOZOTOWN」では2023年10月中旬から、商品の注文時に購入者が選択する「受け取り方法」の初期設定を「置き配(玄関前)」に変更。また、大手通販会社ファンケルが期間限定で、注文時に配送方法として「置き配」を選択した購入者に対し、ショッピング時に利用できるポイントを付与すると発表しました。
ほかの通販各社も、相次いで「置き配」サービスを開始するなど、民間が先行して「物流の2024年問題」に取り組んでいます。
民間企業の努力もあり、「置き配に関する実態調査」(実施者:ナスタ、回答者:男女1000人)によると、「置き配」を利用したことのある人は67.3%に上り、コロナ前(2019年調査)と比べて2.5倍に増加しています。
「置き配」をめぐるトラブルと注意点
物流問題の解決に寄与する「置き配」ですが、トラブルも発生しています。
国民生活センターには、「置き配での配達完了メールが来たが、商品は届いていない」(70代女性)、「置き配を希望したつもりはないが、玄関前に置かれたようで、配達された写真をサイトで確認した。しかし、数時間放置されていたため盗まれたようで、商品を受け取っていない」(70代男性)などの相談が寄せられています。
トラブルを未然に防止するために、私たちはどのような点に注意すべきでしょうか?
まず、通販サイトによっては初期設定が「置き配」になっている場合があることから、注文前に確認することが大切です。
「置き配」を利用する場合は、注文前に利用規約をよく読み、誤配・盗難などのリスクを理解し、トラブル時の補償や連絡先を把握しておくこともお忘れなく。また、配達完了通知などで到着を確認したら、早めに引き取りましょう。
サプリメントなどはまとめ買いも有効
「物流の2024年問題」への対応は、ネット通販利用者の意識改革も重要です。
ネット通販で注文する際に、今すぐに必要な物かどうかを考えて、緊急でない物についてはゆとりのある配送方法を選択しましょう。マンション内や自宅に宅配ロッカーが備え付けられている場合は利用し、宅配ロッカーがない場合にはコンビニでの受け取りなどを選択すると、再配達の削減に貢献できます。
毎月購入するサプリメントや化粧品などについては、複数個をまとめて購入することも有効手段です。
「物流の2024年問題」は消費者にとっても他人事ではありません。まずは、できることから始めてみましょう。
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