ビタミンDは、私たちの健康を保つために必須の栄養素の1つ。どの食品に多く含まれ、どのくらい摂取すればよいのでしょうか?また、不足気味の方はどのような商品を利用すればよいのか、反対に摂り過ぎるとどうなるのでしょうか?ビタミンDについて見ていきましょう。
栄養機能食品に期待できること
ビタミンDは脂溶性ビタミンの1種で、カルシウムの吸収や骨の代謝に関与しています。そうした科学的根拠が十分に蓄積されていて、消費者庁が所管する栄養機能食品の対象成分となっています。
栄養機能食品(ビタミンD)として販売される加工食品や健康食品では、「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です」とパッケージに表示できます。この場合、ビタミンDの配合量はあらかじめ定められていて、5.0~1.65μgの間とされています。
ビタミンDは日光に浴びるとつくられる
私たちは、ビタミンDを2つの方法によって体内に供給しています。1つは、日光に当たること。「日に当たるだけでビタミンDを得られるの?」と不思議に思うかもしれませんね。
人を含む哺乳動物の皮膚には、「プロビタミンD3」と呼ばれるコレステロール生合成の過程の中間体が存在します。このプロビタミンD3 は、日光の紫外線を浴びることで「プレビタミンD3」に変換され、体温によってビタミンD3が生成されるのです。
食品からの摂取だけでなく、日光に当たるだけでもビタミンDは体内でつくられるのですね。まずは適度に外出したり、ベランダや庭に出たりして、日を浴びることを心がけましょう。
キノコ類や魚類に豊富

もう1つは、食品からの摂取です。キノコ類などの植物にビタミンD2、魚類などの動物にはビタミンD3が含まれています。ビタミンD2 もビタミンD3も分子量(サイズ)が同程度で、私たちの体内で同じように代謝され、利用されます。
では、ビタミンDが豊富に含まれる食品を紹介します。代表的なものにキノコ類があります。シイタケ、キクラゲ、マイタケ、エリンギ、エノキタケなどが知られています。基本的に生鮮よりも干したものの方が、より多くのビタミンDを含んでいます。
魚類はサケ、サンマ、ブリ、イワシ、カツオ、アジ、マグロ、イクラなど。このほか、卵黄などにも含まれています。
ビタミンDは油に溶けやすい脂溶性のビタミンです。油に溶けやすく、熱に強いことから、食事から効率的に摂取するには揚げ物や炒め物が適しています。
不足気味の方は栄養機能食品の利用も
ここまで見てきたように、ビタミンDは日光を浴びたり、食事から摂取したりして補います。言い換えれば、ビタミンDの不足は、食事が偏ったり、日光に当たる時間が少なかったりした場合に起こります。
厚生労働省の食事摂取基準2020年版によると、日本人のビタミンD摂取の「目安量」は、成人の場合、男女ともに1日あたり8.5μg。健康障害のリスクがないとみなされる摂取量の上限となる「耐容上限量」は、100μgです。
参考までに食品100gあたりのビタミンD含有量を見ると、シロサケ(生)が32.0μg、シイタケ(乾燥)が17.0μg、卵黄(生)が12.0μgです。
日光を浴びて体内で産生されることもあり、バランスの取れた食事をしている限り、不足する心配はないと考えられます。
外食や飲み会が多い、コンビニ弁当や即席麺の利用が多くなりがちといった場合には、ビタミンDの栄養機能食品の利用が手軽です。
脂溶性ビタミンは過剰摂取に注意

一方、ビタミンDのサプリメントの場合、特に輸入製品では高含有のものもあり、健康被害を招く恐れがあるため、注意が必要です。脂溶性ビタミンは必要以上に摂取すると体内に蓄積する傾向があり、健康被害を引き起こす恐れがあるからです。ビタミンDの過剰摂取は、高カルシウム血症や腎機能障害などの原因となることがあります。
消費者庁が行った調査(2020年11月24~26日、15~17歳の未成年者や保護者の約9000人が対象)の結果によると、約半数の人がビタミンDを含む加工食品を摂取し、そのうちの1%で食事摂取基準の耐容上限量を超えていたことがわかりました。
消費者庁では、サプリメントは成人向けの成分量となっていることが多く、子どもに与えると過剰摂取につながると注意を呼びかけています。
日光浴とバランスの取れた食事を!

ビタミンDは必須の栄養素であり、日光浴や食事によって補充することが必要です。同時に、脂溶性のビタミンDは体内に蓄積されやすいため、過剰摂取は避けなければなりません。
今回紹介した1日あたりの摂取目安量や、豊富に含む食品を参考にして、健康維持に役立ててくださいね。仕事や家事が忙しく、バランスの取れた食事ができない方には、配合量が定められている栄養機能食品の利用がオススメ。日ごろの食事を見直すとともに、必要に応じて賢く利用しましょう。






