十分な論議もなされないまま手続きが先行していったゲノム編集、ついにこの夏から解禁されることになりました。
https://www.genryoya.com/blog/?p=147で書いた通りゲノム編集の中の制御因子を取り外す種類に関して安全性の審査を求めず、国へ届ければ販売して良いとする報告書がまとめられました。
遺伝子「組み換え」とかゲノム「編集」という言葉が先行すると、「編集」していないから新たな遺伝子を組み込んでいない。なので安全性の審査は必要ないということになります。人為的に手を加えているかどうかが問題ではなく、手の加え方が抑制因子を外すことという理由で手を加えていないものと混ざってしまう可能性があるのです。
届け出だけでゲノム編集食品が現実に出回るようになる。安全性の審議はもちろんのこと、その種が自然界の天然種と混ざってしまう意図しない拡散リスクも起こります。
さらに、この届け出、従来の品種と区別がつきにくいからという理由で法的な義務もなくなりました。そうなると、わざわざ届ける業者は出てくるのでしょうか。何も届けられないまま密かにゲノム編集食品が流通する日が直ぐそこまできています。