原材料表示義務と遺伝子組み換えについて

現在の日本の遺伝子組み換え表示は穴だらけ。その内容はというと。

1、5%以下の混入であれば「遺伝子組み換えでない」と表示できます。

2、原材料の上位4番目以下の原料は表示義務がありません。

3、味噌や油などたんぱく質が検出できないものも原材料表示義務がありません。

それが、ここにきて、「5%以下の混入」の部分を「不検出」のみ「遺伝子組み換えでない」と表示できるように厳格化しようという動きが出てきました。
一見いい話のように思いますがこれは本当に朗報なのでしょうか?

もしかすると「遺伝子組み換えでない」原料が、それを証明する書類を提出しないといけないことにならないでしょうか。「遺伝子組み換えでない」こと、5%以下の意図しない混入もないということを証明しないといけないとなれば、
証明には多額の費用がかかります。

その結果「遺伝子組み換えでない」という表示のハードルが高くなってしまい、結果的に「遺伝子組み換えでない」という表示が困難になる。ということも考えられます。

原料段階では遺伝子組み換え品は多くの場合「遺伝子組み換え不分別」(分別していない)と表示されます。「遺伝子組み換え」と明記してある書類はあまり見たことがありません。

本来は遺伝子組み換えである原料が正直に「遺伝子組み換え品」と表示すればいいだけのことです。
もう比べ物にならないほど圧倒的に「遺伝子組み換え品」が主流になってしまったためにこういう問題が起こります。

この法律がどうなってゆくのか見守ってゆきたいと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

一物全体主義に基づき、まじりっけのないピュアサプリを扱う「健康食品の原料屋」を2004年に設立。 自らが経営する別の健康食品製造会社で有機JAS小分け認証を取得。 世界中から厳選した無添加オーガニック原料を仕入れ、 品質重視のオリジナルサプリメントを製造販売する。 オーガニックコミュニケーターの資格を持つ。