身近すぎて気がつかない?凄い働きのニンニクをもっと知ろう!

おいしくて、体に良いにんにく。「においが強くてちょっと…」と敬遠していませんか?この刺激的なにおいの元となる成分こそ、健康に良い効果をもたらしているのです。にんにくの種類や含有成分、にんにく加工品などについて解説します。

にんにくはどんな種類があるの?種類と特徴をおさらい

色々な種類のにんにく

国内のにんにく供給量は増加傾向にあり、年間4万トン程度。その約半分を輸入に頼り、輸入先は中国が9割以上です。

国内の産地は、青森がトップで全体の6割以上。次に北海道、香川県、鹿児島県、岩手県などの順番です。

にんにくにはさまざまな種類がありますが、ここでは「国産(寒地系)」「国産(暖地系)」「外国産(中国産ホワイト)」に大きく分けて説明します。

「国産(寒地系)」

国産(寒地系)のにんにくは、青森県などで生産される「福地ホワイト六片」と呼ばれる品種が代表選手。1個に6片ほどの粒が入っています。甘みがあり、粒は大ぶり。肉質が詰まっている点も特徴です。国産にんにくの6割以上を占め、年間を通してスーパーや店頭に置かれています。

寒地系では、北海道の「富良野にんにく」も有名。色は赤紫で、風味はやや強め。おいしさは折り紙付き。「富良野にんにく」は夏が旬です。

「国産(暖地系)」

「国産(暖地系)」のにんにくは、四国や九州、和歌山県などが産地。色はやや赤や紫がかっていて、サイズは小ぶり。「上海早生」「壱州早生」などの品種が知られています。主に5月~8月頃に出回ります。

「外国産」

外国産は「中国産ホワイト」が主流。粒が小さめで、細長い形が特徴。皮がむきにくく、調理がしにくいというデメリットがあります。風味も国産にんにくより劣ります。一方、価格が安く、年間を通して流通し、気軽に購入できます。

にんにくを味わって食べたい方には、ホクホク感のある国産にんにくをおススメします。

にんにくの選び方

にんにくの選び方

にんにくを購入する場合、外皮にハリがあるものを選ぶとよいでしょう。変色していないものを選択することもポイント。外皮にハリがなかったり、変色していたりするのは鮮度が落ちている証拠だからです。

また、粒が大きいものや重みを感じさせるものは肉質が詰まっていて、味も優れている傾向があります。

「粉末」「練り」「スライス」などの加工品を上手に活用しよう

「粉末」「練り」「スライス」などの加工品を上手に活用しよう

加工食品売り場でも、さまざまなにんにく製品が売られています。

その代表はにんにくパウダー。「ガーリックパウダー」の名称で販売されています。にんにくの皮をむき、乾燥させて粉末にしたもの。長期保存が可能で、調味料のような感覚で使用できます。

にんにく以外の原材料は何も加えていないため、栄養価は生鮮と変わりません。実際に使用した感想ですが、にんにく特有のにおいは生鮮よりも緩やか。このため、生のにんにくが苦手な方でも、さまざまな料理に利用しやすいと言えます。

スライスにんにくも人気です。これは、にんにくを薄くスライスして乾燥させたもの。パウダーと同様、原材料はにんにくのみで、長期保存が可能。味付けとして、また料理のトッピングとして利用できます。

チューブ入りにんにくは、にんにくを細かく刻んで練り状にしたもの。原材料ににんにくのほか、増粘剤や香料といった食品添加物、食塩などを使用しています。

それぞれ使い勝手の良さがありますが、食品添加物が気になる方はチューブ入りにんにくを避けた方がよいでしょう。

にんにくの刺激臭の原因は?

アリシンはにんにくの刺激成分

生のにんにくを食べると、強い刺激臭を感じます。包丁で刻んだときに、強烈なにおいを経験した方も多いことでしょう。このにおいの元となる成分が「アリシン」。アリシンは、にんにくに含まれる「アリイン」という物質が調理などによって変化した成分です。

アリイン、アリシンはイオウ化合物の1種。にんにくのほか、長ネギ、タマネギなどにも含まれています。にんにくが体に良いのは、主にアリシンの働きによるものです。

また、にんにくにはビタミン類やミネラル類などの栄養素も含まれています。

安全性は?健康に良い根拠は?

デザイナーフーズプログラム)

にんにくは長い歴史のなかで、世界中で食されてきた安全な食べ物。だからと言って食べ過ぎると、腹痛や下痢などの症状が起こることもありますので、適量にとどめることが大切です。人によって違いますが、1日2~3片程度が妥当と考えられます。

にんにくの健康への効果については、国内外で研究されてきました。米国政府が実施した有名なプログラム(デザイナーフーズプログラム)では、もっとも効果の強い食材として位置づけられています。

より安心して食せる「有機にんにく

にんにくで健康的な生活を

農薬が心配な方には、有機栽培による「有機にんにく」がおススメ。日本では国産の有機にんにくと、中国産の有機にんにくが流通しています。

パウダーやスライスのにんにく加工食品についても、有機にんにくを原材料に使用した商品が販売されています。

パウダーやスライスは食品添加物などを使用していないため、有機にんにくを原材料に使用した商品ならばより安心して利用できます。

もっと手軽に日頃の食事に取り入れてみよう!

にんにくを日頃の食事に上手く取り入れれば、きっとあなたの健康に役立つでしょう。生のにんにくやギョーザが苦手な方には、にんにくパウダーやにんにくスライスの利用をおススメします。

農薬が心配な方は有機にんにく、または有機にんにくを原材料に使用したパウダーやスライスを試してみてはいかがでしょうか。

ABOUTこの記事をかいた人

フリーライター。食品、サプリメント、医薬品、医療、通販などの分野を中心に取材・執筆活動。玉石混交の情報が氾濫する中で、正しい情報の発信を目指します。千葉ロッテマリーンズを応援。仕事で疲れた時は、MISIAさんの歌が一番の癒し。