健康的な肌と体を手に入れるには「ファイトケミカル」を意識した食生活がポイント

健康的な体や肌を手に入れるにはどうしたらいいのでしょうか?運動をしたり、エステに通ったり、さまざまな工夫や努力をすることもひとつの方法ですが、それよりも手軽に行えることがあります。それが「ファイトケミカル」を意識した食生活やサプリメント、健康食品を利用すること。今回は、ファイトケミカルを上手く食事で摂取する方法を紹介します。ファイトケミカルについて理解できると、健康的な体や肌になるための近道が見つかるでしょう。

ファイトケミカル(フィトケミカル)とは?

私は農業を学ぶために有機農家に研修に通っていました。その研修中に「ファイトケミカル」という言葉を初めて知りました。健康的な体には、野菜本来の栄養素が必要であることを知り、驚いたことを覚えています。ここでは、ファイトケミカルについて解説し、どんな効果が期待できるのか?をお伝えしていきます。

野菜が自分を守るために作り出す栄養素「ファイトケミカル」

「ケミカル?科学?野菜なのに?」と疑問を持った方がいるかもしれませんね。ファイトケミカルとは、野菜や果実が持っている栄養素のことです。自分の力では動けない野菜は、自らを虫や鳥などの外敵から守るために、苦味や渋み、香りなどを発しています。これがファイトケミカルの元となるものです。皆さんがよくご存じのビタミンCなどと同じように、ファイトケミカルも野菜が作り出す栄養素のひとつで、美容家や健康志向の方の間で注目されています。

エイジングケアをサポートしてくれる食生活とは?

女性にとって美しくいたいという願いは、年齢に関係なく誰もが持っています。ファイトケミカルを意識した食事に変えることで、その願いを少しでも叶えることが可能です。

ファイトケミカルの代表的な栄養素は下記の通りです。

  • トマトの「リコピン」
  • ブルーベリーの「アントシアニン」
  • モロヘイヤ、オクラの「カロテン」
  • キャベツ、ブロッコリーの「イソチオシアネート」
  • 人参、かぼちゃなどの「βカロテン」
  • 大豆の「大豆イソフラボン」

上記の栄養素は、代表的なものでそれ以外にもあります。エイジングケアをサポートするためにも、ファイトケミカルの力を摂り入れた食事がおすすめです。

さびない体で健康的になるって?

時折、メディアで「さびる体」と表現されるのは体内の細胞が酸化することを示しています。人が呼吸するときに体に必要な酸素。この酸素の一部が体内の物質と結びつくことで、さまざまな病気の原因になると言われています。その一方で、細胞が酸化しないために作用してくれるのが「ファイトケミカル」です。人の細胞を酸化から守り、年を重ねることの悩みに働きかけてくれます。

ファイトケミカルと食事について

ファイトケミカルを意識した食事を実践するときに、注意したいことがいくつかあります。効率よくファイトケミカルを活かした食生活にするための工夫をお伝えします。

無農薬野菜、オーガニックでファイトケミカルを利用する利点とは?

ファイトケミカルは野菜や果物が生み出す栄養素なので、自然のままで栽培され、外敵が多い環境で育った野菜の方がファイトケミカルが生成されやすいかもしれません。ファイトケミカルの多くは、野菜や果実の皮や種に含まれています。普段の食生活では、調理するときに捨ててしまう部分です。無農薬やオーガニック野菜を選ぶことで、皮や種も気にせず丸ごと摂取する抵抗感がなくなるのではないでしょうか?また、有機野菜を原料とする健康食品を食事にプラスすることも方法のひとつです。

生野菜よりもスープが効果的

ファイトケミカルは、野菜の細胞壁(セルロース)の中に含まれており、この細胞壁は加熱や粉砕熱などしないと破壊することができません。手軽にファイトケミカルを摂り入れるために、皮ごと食べられるスープがおすすめです。しかし、熱を加えて細胞壁が破壊できても、上手く摂り入れることができない栄養素もあります。

その代表的な栄養素と、それが含まれた野菜が下記のものです。

  • イソチオシアネート:カブや小松菜など
  • スルフォラファン:ブロッコリーの芽など
  • アリシン:タマネギなど

上記の野菜は熱を加えて細胞壁を破壊できたとしても、上手く摂り入れることができません。生のまま食すかスムージーなどで、細胞壁を破壊する工夫をしましょう。また、ファイトケミカルの栄養素を含んだ、健康食品を利用することから始めるのも良いでしょう。

ファイトケミカルを意識することがフードロスにも繋がる

ファイトケミカルの多くは、普段捨ててしまう皮や種に含まれています。ファイトケミカルを意識することで、皮や種のまわりも食べ物だと意識できるようになります。捨てるところが減り、生ごみが減り、環境にも配慮した好循環が生まれます。つまり、ファイトケミカルを意識した食生活は、フードロスや自然環境へもやさしい行為といえます。

野菜の栄養素で健康という財産を維持しよう

ファイトケミカルは、野菜が本来持っているもので、人にとって健康な体や肌を作るための栄養素であることが伝わったでしょうか?ファイトケミカルが良いものだからとそればかりに囚われることなく、バランスのいい食事の中に、少しずつプラスしていくことが大切です。ファイトケミカル以外にも多くの栄養を含む野菜。これら野菜の栄養素を摂り入れることで、健康という財産をぜひ手にいれてください。

ABOUTこの記事をかいた人

Webフリーライター。「2.5次元」に沼っている自由人。美容・ハーブなどの執筆も手がける、有機野菜やオーガニック野菜好きライターです。農家になりたくて県主催の農業研修を受けたほど。自ら畑を借り、有機栽培・販売を経験。多くの農家との交流から学んだこと、自然の中で育つ愛らしい野菜たちのことを多くの方に伝えます。