夏野菜を腐らせないために。美味しく食べきる保存方法を解説します!

冷蔵庫に保存していても、いつの間にか萎れてしまったり傷んでいる、また腐ってしまった
という経験はありませんか?実は、夏野菜は秋や冬に旬を迎える野菜に比べて傷みやすいものが多いです。痛みやすいからこそ適切な保存方法を知っておくことが大切になります。
今回は、夏野菜が腐りやすい理由と適切な保存方法を紹介します。

夏野菜は冷蔵庫で保存していても腐りやすい

近年、野菜も高騰しているため安いときにまとめて買うという方も多いかと思います。せっ
かく安く手に入れた野菜も腐らせてしまってはもったいないですよね。
夏野菜は、冷蔵庫で保存していても腐ってしまうことが多いです。それはなぜなのでしょう
か?

夏野菜は水分が多く含まれている

夏野菜といえば、トマト、きゅうり、なす、ピーマンなどです。夏野菜の多くは、水分を多
く含んでいます。
食べ物が腐る原因は、微生物の増殖です。微生物は、「栄養素」「適温」「適量の水」の 3
つの条件が揃うことで増殖します。夏野菜の多くは、微生物が増殖するための条件である適
量の水や栄養素を含んでいます。
冷蔵庫に入れることで微生物が増殖する適温が阻止されてますが、水分の少ない冬野菜など
と比べると腐りやすいのです。

葉野菜はいつの間にか腐ってしまう

ニラやレタスがドロドロになってしまったという話は、嘘ではありません。葉野菜は、冷蔵
庫に入れておいても処理をしないままだと腐りやすくなります。
葉野菜は、野菜の中でも特に痛みやすくいつの間にか腐って食べられない状態になるだけで
はなく、周りの野菜まで痛めてしまったり悪臭を発生させることがあります。
葉野菜も購入してすぐに適切な処理をすることで、美味しく食べることが可能です。

根野菜は収穫後も成長する

根野菜には、にんじんやカブ、ゴボウがあります。
にんじんを、冷蔵庫で保管していると白い毛のようなものが生えることがあります。にんじ
んの白い毛のようなものは、根っこです。
にんじんを含めカブやゴボウなどの根野菜は、収穫後も成長し根が伸びることがあります。
腐ったわけではないですが、根を成長させるために栄養素が使われるため味は落ちてしまい
ます。
美味しく食べるためにも、適切な保存方法を理解することが大切です。

野菜が傷みやすくなる原因

「野菜は、冷蔵庫に入れておけば腐らない」と思っていませんか?
野菜は、適切に処理し保存しないと傷みやすくなり食べたいときには傷んで食べられなく
なってしまうことがあります。
野菜を美味しく食べるためには、野菜が傷みやすくなる原因を知ることが重要です。

野菜に適した保存温度を知らないと低温障害を起こす

野菜には、それぞれ適した保存温度があります。保存温度は、野菜が生まれた原産国や原産
地に関係します。
熱帯地や温暖な気候が原産地の野菜は、冷蔵庫に入れることで低温障害を起こし腐ることが
あります。低温障害とは、野菜の病気の一種です。

保存温度野菜
0~5℃レタス、ブロッコリー、にんじん、ニラ、大根
5~10℃オクラ、ピーマン、完熟トマト
10~15℃きゅうり、ナス

冷蔵庫内の温度の設定を確認し、適温に近い所で保存するようにしましょう。

エチレンガスを出す野菜は他の野菜に影響が出る

野菜の中には、エチレンガスを出し他の野菜を傷みやすくしてしまうものがあります。
エチレンガスとは、野菜や果実が自らの実を熟成させるために分泌する物質です。熟成させ
るために分泌するエチレンガスによって野菜や果実は、成長を早めるため野菜が腐りやすく
なってしまいます。
エチレンガスを分泌させる野菜には、ブロッコリーや完熟トマト、きゅうりなどです。それ
以外に野菜室で保存するアボカドやメロン、バナナなどもエチレンガスを多く分泌させます。
エチレンガスを分泌させる野菜や果実と他の野菜を一緒に保存すると、腐りやすくなるため
注意が必要です。

夏野菜の保存方法

野菜が傷んだり腐る原因を理解したところで、ここからはより長く野菜を美味しく食べる方
法を紹介します。

新鮮な野菜選びが大切

まず大切なのは、スーパーなどで野菜を買うときにより新鮮な野菜を選ぶことです。
収穫したばかりのナスのヘタには鋭いトゲが付いてますし、きゅうりやオクラには白い毛が
付いています。トマトは、葉の部分が濃い緑でピンとしています。

保存方法を知り長く使う工夫

ここでは、主な夏野菜の保存方法を紹介します。
野菜は、収穫後も成長しているため野菜を収穫前の状態にすることも長持ちさせるポイント
です。野菜ごとに、適した温度で保存することも大切です。
それ以外にも水分から雑菌が増殖しないように、水分をふき取ることも忘れてはいけません。
夏野菜の保存方法をまとめてみました。

野菜冷蔵の場合冷凍の場合
保存方法保存期間保存方法保存期間
トマト1 つ 1 つキッチンペーパー
に包みヘタを下にしてビ
ニール袋に入れて野菜室
(5~10℃)で保存
7~10 日ヘタを取らず冷
凍用保存袋に入
れ保存
2 か月
ピーマン3~4 個をキッチンペー
パーで包みポリ袋に入れ野
菜室(5~10℃)で保存
2 週間丸ごと冷凍用保
存袋に入れ保存
2 か月
オクラ購入した時の袋から出し、
キッチンペーパーにまとめ
て包んでビニール袋に入れ
野菜室(5~10℃)で保存
1週間丸ごと冷凍用保
存袋に入れ冷凍
2 か月
ゴーヤ縦半分に切りワタとタネを
取り除く。水分を拭き取
り、切り口をラップで包
み、下にし野菜室で(5~
10℃)で保存
1 週間ワタとタネを取
り除き薄切りに
する。冷凍用保
存袋に入れ、空
気を抜いた状態
で冷凍
1 か月
なすキッチンペーパーで包み、
ビニール袋に入れ野菜室
(5~10℃)で保存
※中のタネが黒くなるため
その前に食べること
1 週間丸ごと冷凍用保
存袋に入れ冷凍
2 か月
レタス芯は取らず爪楊枝を刺し、
芯を下にしビニール袋に入
れ冷蔵室(0~5℃)で保
2 週間カットし冷凍用
保存袋に入れ冷
3 週間
ブロッコリー湿らせたキッチンペーパー
で包みビニール袋に入れ立
てた状態で冷蔵室(0~
5℃)で保存
3~4 日食べやすい大き
さに切り固茹で
し粗熱を取り冷
凍用保存袋に平
になるように入
れ保存
1 か月

野菜室の収納方法の工夫

冷蔵庫には野菜室が別に備え付けられたものがありますが、冷蔵室の温度は 2~6℃で野菜
室の平均温度は、3~8℃となっています。
低温障害を防ぐため野菜室は冷蔵室よりも高めの設定になっていますが、10℃程度が適温
な野菜には低い温度となってしまいます。

食品ロス削減のために大切なこと

私たちが、野菜を腐らせずに美味しく食べることは、食品ロスの削減に繋がります。買った
ものをしっかり消費するだけで、SDGs に貢献することができるのです。

野菜をまとめ買いしない

食品ロスの削減のためには、「安いから」だけで大量に野菜を買わないのもひとつの方法で
す。まとめて買う場合は適切な保存処理をし、期間内に消費できるかを考えてから購入しま
しょう。

加工されたものを上手く取り入れる

「毎日買物ができない」「野菜ごとに適度な保存処理するのは大変」など時間がない方で、
「健康や美容のために多くの野菜を摂りたい」と考えている場合には、保存期間の長い冷凍
された野菜を利用することも検討するといいでしょう。
また、気軽に野菜を取り入れたいと考えている場合は、青汁やサプリメントなどの利用もひ
とつの方法です。
野菜不足の補助的な目的で青汁を摂りたい場合には、無添加のものや糖分が含まれていない
ものを選択することが大切です。
青汁について知りたい方は、こちら『https://www.genryoya.com/products/detail/780.html

【まとめ】野菜を腐らせないことは節約にもつながる

野菜の高騰が続き、安い時にまとめて野菜を買うという方もいるでしょう。せっかく安く
買っても、腐らせてしまってはもったいないです。
節約につなげるには、野菜を腐らせないこと、野菜が美味しいときに食べきってしまうこと
がポイントとなります。

ABOUTこの記事をかいた人

Webフリーライター。「2.5次元」に沼っている自由人。美容・ハーブなどの執筆も手がける、有機野菜やオーガニック野菜好きライターです。農家になりたくて県主催の農業研修を受けたほど。自ら畑を借り、有機栽培・販売を経験。多くの農家との交流から学んだこと、自然の中で育つ愛らしい野菜たちのことを多くの方に伝えます。