若いころと比べて「痩せにくくなってきた」と感じている方も多いのではないでしょうか。年齢を重ねると体形の変化はどうしても気になってしまいますよね。本記事では、年齢とともに痩せにくくなる理由や、ダイエット時に必要な栄養について詳しく紹介します。
加齢による身体の変化とは?
わたしたちの体は40歳前後を境に、筋肉量が一気に減り始めます。筋肉量が減ってしまうとエネルギーの消費量も減ってしまうため、今までと同じように生活をしていても、なかなか痩せなくなってしまうのです。そこで、エネルギーの消費量をアップさせる方法について紹介します。
基礎代謝を上げる3つのポイント
エネルギーの消費を上げるためには、どのようなことが必要なのでしょうか。
運動をして筋肉量を上げる
筋肉をつけることでエネルギーの消費効率を上げることができます。「トレーニングはしたいけど、家事や仕事が忙しくてジムに通っている暇がない」。そんな悩みを抱えている方も多いことでしょう。しかし、わざわざジムに行かなくても筋肉量をアップさせることができます。スクワットをしてみたり、仕事帰りに一駅分歩いたりするなど、日常生活の中で無理なく行うことができるプチ筋トレがおすすめです。
日常的に使っていない筋肉は身体に不要なものと認識されて、筋肉量はたちまち減ってしまいます。時間やお金に余裕があればジムに通って専門トレーナーの指導のもと行うのもよいですが、普段の生活の中でできることを探してみてもよさそうです。
質を重視した食生活
わたしたちの身体は食べたものからできているため、普段から質の良い食事を心がける必要があります。ダイエットというと「糖質オフ」や「野菜中心」といった食事を制限してしまいがちですが、極端にやり過ぎると生きていくうえで必要な栄養が不足してしまうため注意してください。タンパク質は筋肉を作るうえでとても大切な役割を担っているため、積極的に摂るようにしましょう。
また、食事制限のダイエットを行うとビタミンが足りなくなってしまいます。ビタミンが不足すると、肌のかさつきや身体のだるさが見られるようになってくるため注意してください。若いころは「引き算」のダイエットで効果を感じていたかもしれませんが、同じような方法だと栄養が不足して「老け見え」してしまうかもしれません。若々しくあり続けるためには、適度な運動+質の良い食生活がとても大切なのです。
身体を温めて血流をよくする
ダイエットを効率よく行うためには、身体を温めることが重要です。「運動や食生活に気をつかっているのに、なかなか痩せない」。その原因はもしかしたら冷えが関わっているかもしれません。実は、身体が冷えて体温が低下すると痩せにくくなってしまいます。
そこで実践してもらいたいのが「温活」です。温活とは身体を温める活動のことで、冷えを感じた時に温めるのではなく、普段から身体を温めて冷えによる不調を防ぐことをいいます。では、温活にはどのような方法があるのでしょうか。
以下でおすすめ方法を2つ紹介します。
1.飲み物に氷を入れない
身体を冷やさないためにも、冷たい飲み物は控えましょう。一度身体が冷えてしまうと、元の体温に戻るまで時間がかかります。夏場はついつい氷の入ったものが飲みたくなってしまいますが、内臓が冷たくなってしまうと消化する力やエネルギーの消費量が落ちてしまうため、できるだけ常温か温かいものを飲むようにしましょう。
2.ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
お風呂に浸かって血流をよくしましょう。身体を芯から温めるためにはゆっくり浸かることが重要ですので、38~40℃くらいの湯船に20分くらい浸かることがベストです。時間があるときは半身浴をしてみるのもよいでしょう。身体が冷たくなって内臓の働きが弱くなってしまうとエネルギーの消費量が減ってしまうため、しっかり温めて効率よくダイエットを行いましょう。
基礎代謝を上げる食生活とは?
食生活でエネルギーの消費量をアップさせることができます。以下でおすすめの方法を3つ紹介するので、ぜひ実践してみてください。
筋肉の材料となるタンパク質を摂る
筋肉量を増やすためには、良質なタンパク質を摂りましょう。タンパク質は、肉類・卵・魚介類・乳製品・豆製品などから摂ることができます。一日の摂取量としては、体重1kgあたり1gが目安となっているため、体重が60kgの場合は1日に60g摂るとよいです。ただし、一度に大量のたんぱく質を処理することは難しいため、何回かに分けて食べることをおすすめします。
ビタミンB群が含まれている食べ物を摂る
ビタミンB群はエネルギーを消費する時に欠かすことのできない補酵素の役割があります。身体を作る上で重要な「糖質・脂質・タンパク質」をきちんと摂取していても、ビタミンB群が不足しているとうまく代謝することができません。代謝をスムーズに行うためにも、ビタミンB群が多く含まれている「豚肉・うなぎ・レバー・納豆」などを積極的に食べましょう。ただし、ビタミンB群は水溶性ビタミンのため一度にたくさん摂っても排泄されてしまうため、こまめに摂取することをおすすめします。
ぽかぽか成分が含まれている食べ物を摂る
しょうが
しょうがには「ショウガオール」という成分が含まれています。しょうがをすり下ろし温かいスープに入れると芯からぬくもります。そのほかにも、炊き込みご飯や薬味など自分好みにアレンジしてみてください。
唐辛子
唐辛子には「カプサイシン」という脂肪の消費をアップしてくれる成分が含まれています。豆腐がメインのスンドゥブはヘルシーでダイエット中におすすめです。アレンジ方法として溶き卵を入れるのもおすすめです。味がまろやかになるだけではなく、豆腐+卵でタンパク質を豊富に摂ることができます。ただし、唐辛子を食べ過ぎると胃腸がダメージを受けてしまうため、胃腸があまり強くない方は気を付けて食べてください。
白湯を飲む
白湯を飲むことで痩せやすくなると言われていますります。白湯を飲むと内臓がじんわりと温かくなり、血流が良くなったり、消化が効率良く行われるたりするようになります。味のない白湯が飲みにくい方は、レモンやしょうがを入れてみるなど、自分好みにアレンジしてみてはいかがでしょうか。習慣化させることが大切ですので、無理のない範囲で続けてみましょう。
食の質を高めるため、有機野菜を賢く利用
一般的な野菜よりも有機野菜の方が栄養価が高いという報告もあります。有機野菜は「農薬や化学肥料が使われていないため安全性が高い」と言われていますが、栄養価については詳しくわからないという方も多いことでしょう。有機野菜の栄養価については各国で賛否両論ありますが、2009年に発表された「オーガニック機関オーガニックセンターと元農務省の研究者チャールズ・ベンブロック博士の共同調査」によると、非有機と比べて61%ほど栄養価が優れているという研究結果が出ています。
ダイエットというと単に食べる量を減らしがちですが、栄養が十分に摂れていないと筋肉を作ることができなかったり、肌ツヤに影響が出て「老け見え」したりすることもあります。食が細くなって食べる量が減ってしまったという場合は、質の良いタンパク質や栄養価の高い有機野菜を取り入れるなど「食事の質」に着目してみてください。身体は普段食べているものからできているため、ダイエットを行う時ほど質の良いものをバランス良く食べるようにしましょう。
まとめ
年齢を重ねると、エネルギーを代謝する力や筋肉量が低下し、痩せにくい体質になってしまいます。体重は摂取エネルギーと消費エネルギーによって増減するため、食事制限をして痩せる方法が手っ取り早いですが、栄養を十分に摂ることができなくなると、身体にさまざまな不調が出てしまうため食事制限はおすすめできません。プチ筋トレを行ったり、有機野菜などを使った質の良い食事を摂ったりするなど、毎日の暮らしの中でできることから始めてみましょう。