世界を救うフェアトレードから生まれたオーガニックコーヒー。生まれた背景を知ればあなたも飲みたくなる

コーヒー好きの方には、「フェアトレードコーヒー」と呼ばれるコーヒーの存在を知っている方も多いのではないでしょうか?名前の響きから、普通のコーヒーよりもちょっと良さそうなイメージをもつかもしれませんよね。確かに、フェアトレードコーヒーは一般的なコーヒーとは格別でストーリーも深いものです。この記事を読めば、フェアトレードコーヒーの価値がわかり、あなたの愛飲するコーヒーがフェアトレードのものへとグレードアップすること間違いないでしょう。

フェアトレードとは「世界の人々を救うことができる公正な貿易」

フェア(公正な)トレード(取引)から成り立つ言葉で、「公平な貿易」を意味しています。フェアトレードは先進国と発展途上国における貿易において適正な値段を設け、さらに途上国の支援や発展を促進することを目的とした国際的取引です。

外国産の果物や野菜をスーパーで見かけるときに、破格の値段で販売されていることがありますよね。一般的な相場からかけ離れている値段の理由は、物価の低い発展途上国から輸入し、適正な価格での取引が行われていないことも考えられます。先進国が得をする取引が横行すると途上国の貧困などがますます加速し、飢えや病気など命の危険にさらされる人々が後を絶たなくなるでしょう。

フェアトレードは貧困層の人々の命も救う活動です。それだけでなく、立場の弱い途上国を支援することは生産国を守ることにもつながるので、私たちの食料事情にも大きく関わります。つまり、フェアトレードは世界中の人々の命を守るための貿易とも言えるでしょう。

フェアトレードコーヒーの重要性はコーヒー豆市場の厳しい現実から生まれた

突然ですが、あなたはコーヒー豆の取引金額がどのように決まっているかご存知でしょうか?種類など細かく厳密に分けると異なる場合はありますが、基本的にニューヨークとロンドンの国際金融市場で値付けされます。

コーヒー豆を栽培した農家が自分で値段を設定して取引をすることはできず、先進国の金融市場の変動で値段が上下します。一見公平に見えるかもしれませんが、途上国での生産だとすると労働に見合った対価が得られないこともあります。そこで発展途上の生産国のコーヒー農家を守るのが、フェアトレードです。

どれだけ先進国の金融市場に変動があったとしても、フェアトレードで設定された値段で取引可能です。このような生産農家を守る働きは、農家が品質の良いコーヒーづくりに専念することができ、美味しいコーヒーが流通するサイクルを生み出します。

厳しい基準をクリアしたコーヒーがフェアトレード認定を受けられる

いわゆる「フェアトレードコーヒー」として認められたコーヒーは、パッケージに認定マークがついて販売されます。認定マークがつけられるためには、国際フェアトレードラベル機構によって定められた「経済的」「社会的」「環境的」の3つのカテゴリで基準が設けられ、満たしたものがフェアトレードコーヒーとして販売できます。

経済的基準では、フェアトレードの最低販売価格を遵守して商品を販売するなど、金銭的なルールを守っているかがチェックされます。社会的基準は、生産国の労働環境が安全や生産者の人権を尊重しているなど、生産国と人々の社会的保証を遵守しているかを厳しく見定めます。

そして、環境的基準をクリアするには、農薬の適正使用や有機栽培の推奨活動、遺伝子組み換え品を厳禁するなど、地球環境を配慮したオーガニック商品を生産しようとする取り組みでなければなりません。つまり、フェアトレードコーヒーは自然と体にやさしいコーヒーづくりであることも、絶対条件なのです。

オーガニックなコーヒーはフェアトレードコーヒーに限らない

日本のカフェや喫茶店では、フェアトレードコーヒーを飲むことができます。実は、スターバックスもフェアトレードコーヒーを販売しているのはご存知でしたか?大手だけでなく、自然やオーガニックを売りにした個人経営のお店でも、フェアトレードコーヒーのおいしさを味わえます。国際問題の解決に取り組むだけでなく、深い味わいを安心して堪能できる素材にこだわりたい想いもあって取り寄せている店舗があるのは決して珍しいことではありません。

素材を厳選したコーヒーはフェアトレードコーヒーだけでかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。フェアトレード認定を受けていなくても、人と地球のことを願って作られたオーガニックコーヒーは数多くあります。エコサートやUSDAなど、海外のさまざまなオーガニック認証を受けたコーヒーがあり、日本では有機JISマークというオーガニック認証を受けたコーヒーもあります。 認証の形は違えども、世界社会、環境、人々の体のことを想い、国が認めたコーヒーは数多く存在します。嗜好品だからこそ、コーヒーに込められた思いや品質にこだわって選んでみてもいいかもしれませんよね。

オーガニックコーヒー

人と地球を守る、農薬に頼らない有機栽培・フェアトレードのコーヒーをどうぞ。 メキシコ産アラビカ種のストレートコーヒーで、 深いコクとまろやかな香が楽しめます。

原料屋のオーガニックコーヒー

ABOUTこの記事をかいた人

本田あや/1987年生まれ。東京で保育士として勤務していたが、結婚を機に夫の海外勤務に帯同。フリーランスでWebメディアでの執筆や編集業務をこなす2児の母。出産後に胆石が見つかり、胆のう摘出の手術を受けて食事の大切さを痛感。食育アドバイザーや薬膳インストラクターなどの食に関する資格を取得し、心と体にやさしい食事づくりを日々心がける。薬事法管理者の資格取得を目指しており、人々を健やかにする商品や広告の制作に貢献したく邁進中。