コンドロイチンは、健康を維持するために重要な成分の1つ。しかし、私たちの体内のコンドロイチンは加齢とともに減少していきます。豚足やウナギなどを食べると補給できますが、好き嫌いもあり、また経済的にもこれらを毎日食卓に乗せることは現実的ではありませんよね。そこで、コンドロイチンを手軽に摂れるサプリメントが注目されています。コンドロイチンとはどのような成分なのでしょうか。製品選びや使用時の注意点も合わせて見ていきましょう。
コンドロイチンは加齢に伴って減少

コンドロイチンはムコ多糖類の1つ。ムコ多糖類は、動物などの粘性分泌物に含まれる糖類のことです。
コンドロイチンは、私たちの体内の各部位で重要な役割を担っています。骨・軟骨・角膜・肌などに広く存在しています。
コンドロイチンは体内で生成されますが、加齢に伴って減少していくことが知られています。年を取るとコンドロイチンの生成能力が低下するため、日々の食事から補給することが大切となります。
サメ軟骨をはじめ、鶏軟骨や豚足に豊富
コンドロイチンは、主に動物の軟骨などに多く含まれています。コンドロイチンを豊富に含むものとして、サメ軟骨、鶏軟骨、豚足をはじめ、ウナギ、スッポンなどが知られています。
これらの食品を日常的に摂取することで、コンドロイチンを体内に取り入れることができます。といっても、豚足などはたまに食べる分にはいいのですが、日常的に食べるとなると、嗜好や栄養バランスの面も含め、抵抗感がある方も少なくないでしょう。また、ウナギやスッポンなどの高級食材は、経済的な面で日々の食卓に乗せることは簡単ではありません。
このような事情から、日常の食生活で十分な量のコンドロイチンを摂取することは簡単ではありません。そこで、コンドロイチンを含むサプリメントが注目されています。
サプリメントと医薬品の違い

コンドロイチンを摂取するための製品として、サプリメントのほか医薬品もあります。サプリメントは、食事からの摂取が不足気味の成分を補給することが主な目的です。これに対し、医薬品は特定の症状の改善や予防を目的としたものです。使用目的が異なることに注意する必要があります。
不足しがちなコンドロイチンを補給したい方には、サメ軟骨などを配合したサプリメントがオススメ。サプリメントの場合、「コンドロイチン〇〇〇㎎」と表示している製品もあれば、「サメ軟骨抽出物〇〇〇㎎」などと表示している製品もあります。一方、医薬品は精製されたコンドロイチン硫酸エステルナトリウムとして販売されています。
商品の選択時に注意しなければならないのは、「サメ軟骨抽出物〇〇〇㎎」などと表示しているサプリメントの場合、実際にコンドロイチンがどのくらい含有されているのかが不明なこと。このため、購入前に販売会社へ確認することをオススメします。
また、製造・品質管理がしっかりと行われていることの確認も大切です。目安としては、GMP(適正製造規範)工場で製造された製品を選ぶとよいでしょう。サプリメントの場合、容器包装にGMPマークのある製品も販売されていますので、詳細を知りたい方は販売会社に問い合わせるようにしましょう。
効果に関する研究が進展
コンドロイチンの健康への効果については、さまざまな研究が行われています。その研究成果は、主に機能性表示食品の有効性を裏付ける根拠として活用されています。主な製品を見ると、関与成分としてサメ由来コンドロイチン硫酸や豚由来コンドロイチン硫酸を用いています。さらに、コンドロイチンと相性の良いグルコサミンやコラーゲンペプチドなどを組み合わせた製品もあります。
特に、コンドロイチンとグルコサミンは相性が良いと言われています。コンドロイチンとグルコサミンはそれぞれの働き(作用機序)が異なることから、この2つの成分を組み合わせた製品も人気です。それぞれの成分が補完的な関係にあると考えられます。
摂取目安量を守って使用

コンドロイチンのサプリメントを利用する場合、ほかのサプリメントと同様に、容器包装に表示されている1日あたり摂取目安量を守ることが大切です。たくさんの量を飲んでも、より大きな効果が得られるわけではありません。むしろ、過剰摂取による健康被害を招く恐れがありますので、飲みすぎは絶対に避けるようにしましょう。
また、医薬品を服用している方、妊婦や授乳中の方などは、利用する前に必ず医師に相談するようにしてください。服用中の医薬品によっては、相互作用が生じる恐れがあります。例えば、ワルファリン(抗凝固剤)などとの相互作用が報告されています。
日々の食生活でコンドロイチンを十分に摂取できていない方にとっては、サプリメントが便利です。信頼できる販売会社や製造元の製品を選び、摂取目安量を守って使用し、あなたの健康の維持に役立ててくださいね。